
このような疑問にお答えします。
電子書籍の需要が高まっている現代ですが、すべての本が電子書籍で読むことができないのが現状。
それを"仕方ない"と片づける人も多いですが、「なんで読めないの?」と疑問に思う方も多いです。
実は理由はすごくシンプルなのですが、意外と知らない人が多いですよね。
知らないことで何か損をすることはないですが、知っていて損をすることもありません。
ということで今回は、前半パートで「電子書籍化されない4つの理由」を、後半パートで「電子書籍化されない本の今後の行方」について解説します。

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目次
読みたい本が電子書籍化されない4つの理由
- 著作権の問題
- 作者が亡くなられて契約が結べない
- DTPデータが最初からないor紛失している
- 採算が見込めないものは電子書籍化しない
結論、電子書籍化されない本がある理由は上記の4つです。1つずつ深掘りしますね。
①著作権の問題
著者の許可がないと勝手に電子化できない
1つ目の理由は著作権の問題で、電子書籍化されない本のほとんどの理由がこれです。
基本的に著者の許可がないと電子化できないので、ざっくり言うと"著者次第"と言う部分もあります。
有名な話としては、「はじめの一歩」作者の以下のツイート。
時代と状況がもっと変われば気持ちも変わる可能性もあるしこちらから電子化をお願いすることもあるかもしれません。しかしまだまだ出版社との話し合いと僕自身の勉強が足りません。電子も少年マガジンだということは理解しているし応援しています。皆様どうかよろしくお願いいたします。
— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) January 5, 2015
時代と状況がもっと変われば気持ちも変わる可能性もあるしこちらから電子化をお願いすることもあるかもしれません。しかしまだまだ出版社との話し合いと僕自身の勉強が足りません。電子も少年マガジンだということは理解しているし応援しています。皆様どうかよろしくお願いいたします。
要約すると、"電子書籍化に反対している"と言う内容で、事実2015年1月当時に「はじめの一歩」は電子書籍化されていませんでした。
あれから6年経った2021年3月は電子書籍化されておりますが、このように電子書籍化を反対している著者がまだまだいます。
故に、電子化されていない本があるんですよね。

②作者が亡くなられて契約が結べない
著作権を持つ著作者と、電子書籍運営会社の間で契約が結べない
2つ目の理由としては、残念ながら作者の方が既に亡くなられており、電子書籍化の契約を結べない状況にある場合です。
というのも、これは著作権の問題で、基本的に電子書籍化のためには著作権を持つ著作者と、電子書籍運営会社の間で契約を結ばなければならないから。
この場合、原則的に著作者の死後70年が著作権の保護期間なので、その保護期間が過ぎるのを待たなければ電子書籍化できないんですよね。
③DTPデータが最初からないor紛失している
データがないと電子書籍化は不可能
3つ目の理由はDTP(デジタルデータ)が最初からないor紛失している場合。
紙の本はデジタルデータで作成し、本として印刷され我々の元に届きます。
電子書籍は、その紙の本のもとになるデジタルデータを使うのですが、古すぎる作品や絶版本などでデジタルデータが存在しない場合は、電子書籍化が不可能というわけです。
④採算が見込めないものは電子書籍化しない
売れる作品しか電子書籍化しない
紙から電子書籍にするには、タダではできません。
当然コストが必要で、電子書籍にするには、ある程度の知名度や売れる目処が立っている作品でなければ運営側の利益が立たちません。
昔の書籍でそこまで売れなかったものを電子にしたところで、売れる保証はどこにもないですから。
このような理由から電子書籍化が難しい作品が一定数以上あります。
電子書籍化されない本の今後の行方
ここからは、電子書籍化されない本の今後の行方についてお話ししたいと思います。
内容としては以下の3つ。
- 作者次第の作品はいずれ電子書籍化される
- 作者が亡くなられている作品は70年待とう
- 紙の本と電子書籍の共存は長期間続く
1つずつ解説しますね。
作者次第の作品はいずれ電子書籍化される
ユーザーに応えるために電子書籍化する
先ほど、"著作権の問題で電子書籍化されていない作品が一定数ある"と解説しましたが、今は読み手が電子書籍を求めているのでこの問題はいずれ解消されるかと思います。
というのも、需要と供給のバランスが成り立つことで著者も収入が入ってくるので。
さすがに本が売れなくて無収入になるわけにはいかないはずなので、ユーザーが求めている電子書籍に応えてくれる作者は増えると予想できます。

作者が亡くなられている作品は70年待とう
著作権の保護期間は電子書籍で読めないと思いましょう
先ほども言いました通り、著作者の死後70年が著作権の保護期間なので、その保護期間が過ぎるまでは電子書籍で本を読めません。
将来的に保護期間が変わる可能性もありますが、現状は特に変わりそうな様子はないので、いつ変わるかわからないものを信じるよりも、はっきりと"保護期間は読めない"と思っていた方が気が楽です。
つまり、どうしても電子書籍で本を読みたいのであれば保護期間の70年待つ覚悟をしましょう。
紙の本と電子書籍の共存は長期間続く
どちらも利用するメリットがある
現状、電子書籍化に反対している人は少なからずいますが、その数は年々減ってきています。
とはいえ、すべての反対意見が無くなるまでには時間が必要ですし、そもそも紙の本にも利用するメリットはたくさんあります。
なので、電子需要が高まってきているとはいえ、しばらくは電子と紙の共存が続くと考えられます。
電子書籍化されない本に他する口コミ・評判
最後に、電子書籍化されない本に対して、ユーザーはどんな事を思っているのか公開します。
今回はTwitterで調査したものを用意しました。
ヤンキーと地元、電子書籍化されないかなぁ
— WANDER (@arisaka_wander) March 5, 2021
文庫本より大っきい本って持ちづらいんだよなぁ
ヤンキーと地元、電子書籍化されないかなぁ。文庫本より大っきい本って持ちづらいんだよなぁ
近所でよつばと最新刊買ってきた。
— RAVEN@格ゲーデレマスグラブル勢 (@raven_the_lh) February 27, 2021
よつばとも電子書籍化されないかな〜。
近所でよつばと最新刊買ってきた。よつばとも電子書籍化されないかな〜。
水島先生は間違いなく偉大な漫画家なのですが、電子書籍化されないので読むハードルが上がっているんすよねえ#utamaru
— 死角からの一撃 (@minami10zi) January 25, 2021
水島先生は間違いなく偉大な漫画家なのですが、電子書籍化されないので読むハードルが上がっているんすよねえ
サイバーナイト、電子書籍化されないよな…
— 亜留間次郎 (@aruma_zirou) January 15, 2021
なんか古い漫画や小説を思い出してググってみると意外なほど電子書籍化されていない…
サイバーナイト、電子書籍化されないよな… なんか古い漫画や小説を思い出してググってみると意外なほど電子書籍化されていない…
以上、電子書籍化されない本に対する口コミ・評判でした。
結論、本記事で解説した内容通りで、みなさん電子書籍化を待ち望んでいることがわかりましたね。
ユーザーの気持ちに応える著者がどんどん増えることを願います。
まとめ:電子書籍化されない問題は今後も続く
以上、読みたい本が電子書籍化されない4つの理由でした。
電子書籍化されない理由をもう一度まとめます。
電子化されない理由
- 著作権の問題
- 作者が亡くなられて契約が結べない
- DTPデータが最初からないor紛失している
- 採算が見込めないものは電子書籍化しない
電子書籍化されない作品はまだまだあり、今後もその問題は続きます。
なので、あまり悲観的にならずに紙の本と電子書籍を共存させて本を楽しむことを考えましょう。

電子書籍の基礎