かつて“世界最弱”だったハンターが、誰よりも強くなり神にすら手を伸ばす――そんな圧倒的な成り上がりで世界中の読者を魅了した『俺だけレベルアップな件』。
しかし、物語が完結した直後から、ネット上ではある噂がささやかれはじめました。
それは「この作品、もしかして“打ち切り”だったのでは?」というもの。
人気絶頂での終了、駆け足すぎる終盤、回収されなかった伏線……
果たしてそれらは“意図的な完結”なのか、それとも“本来の構想を断念せざるを得なかった結果”なのか――。
今回は、多くの読者が「打ち切り」と感じた理由を、背景や展開とともに詳しく掘り下げていきます。
「俺だけレベルアップな件」は打ち切りした?
『俺だけレベルアップな件』は、韓国の作家Chugongによる小説が原作で、小説は2016年から連載開始、2018年に完結しました。
それをもとにしたWebtoon(マンガ版)は2018年から連載され、2021年末に第179話で完結しています。
つまり、作品は打ち切りではなく、原作のストーリーに沿って予定通り完結したものなのですが、なぜ打ち切りと誤解されるのか、その背景について、次の項で説明します。
「俺だけレベルアップな件」が打ち切りしたと言われる理由4選!
「打ち切り説」が出た主な理由についてですが、理由は以下のです。
- 急激なパワーインフレ
- 人気絶頂中に終了した
- アニメ化・日本展開とのタイミングのズレ
- 作画担当・Jang Sung-rak(ジャン・ソンラク)氏の死去
ここから、具体的な読者の声や展開、文脈を踏まえながら、さらに詳しく掘り下げて解説します。
急激なパワーインフレ
主人公・水篠旬が物語の終盤で“影の君主”として覚醒してからの強さが圧倒的すぎて、敵とのバランスが崩壊。
ラスボスとの決戦もあっさり決着がつき、「盛り上がる前に終わった」との声も多かったです。
こうした“詰め込み”のような展開は、よくある「人気が落ちて打ち切られた作品」に似て見えてしまうため、「打ち切りでは?」と誤解されやすくなりました。
人気絶頂中に終了した
作品は韓国・日本・海外で大ヒットしており、Webtoon界でもトップクラスの閲覧数と売上を記録していました。
通常、これほどの人気作品は「引き延ばしてでも続ける」傾向があります。
にもかかわらず完結してしまったため、「売れてるのに終わる=打ち切り?」という逆説的な推測が生まれました。
アニメ化・日本展開とのタイミングのズレ
Webtoon版は2021年末に完結。アニメは2024年に放送でした(しかも分割2クール)
このため、アニメを通じて作品に触れた新規層が、すでに完結している事実を知って驚きました。
「まだ盛り上がっているのに、終わってるのは変だ」「これから本番っぽいのに、もう終わり?」という疑問や違和感から「打ち切りでは?」と感じてしまう流れがあります。
作画担当・Jang Sung-rak(ジャン・ソンラク)氏の死去
REDICE Studio代表であり、マンガ版作画を手がけていたジャン・ソンラク氏は、2022年に病気で死去。
ただし、Webtoonは2021年末にすでに完結していたため、制作スケジュールには影響していないのですが・・・
この報道を見た一部読者が「作画者の死により続行不能になったのでは」と誤認した可能性が高いです。
「俺だけレベルアップな件」はどんな作品?
『俺だけレベルアップな件』(原題:나 혼자만 레벨업/英題:Solo Leveling)は、異能力バトル × ゲーム風システム × 主人公最強という要素が融合した、韓国発の人気Web小説およびWebtoon(漫画)作品です。
以下に、簡単に作品情報とあらすじをまとめていきます。
項目 | 内容 |
---|---|
原作 | Chugong(チュゴン) |
作画(Webtoon) | Jang Sung-rak(ジャン・ソンラク)〈REDICE Studio〉 |
ジャンル | ダークファンタジー、バトル、成り上がり、最強系 |
連載期間(Webtoon) | 2018年3月〜2021年12月(全179話) |
アニメ化 | 2024年1月に第1期放送(A-1 Pictures制作) |
世界中に突如として現れた「ゲート」からモンスターが出現するようになり、人類は「ハンター」と呼ばれる超能力者たちの力で対抗していた。
水篠旬は「世界最弱のハンター」と呼ばれるE級の若者。命がけの任務で重傷を負ったある日、謎のクエストシステムが“彼にだけ”発現し、「ゲームのように経験値を稼いでレベルアップできる」特殊な存在に変貌する。
彼の成長は「一般のハンターの枠組み」を超え、やがて国家レベルをも凌駕する存在へと進化していく──。
「ステータス」「スキル」「インベントリ」「クエスト」などが存在し、RPGのような要素が満載。主人公は他の誰にも見えない“システム”に従って、自分だけ強くなっていく。
そして物語が進むごとに爆速で強くなり、他のハンターたちとは一線を画す存在に。敵を“影”として従える「影の君主(シャドウモンク)」という唯一無二の力も獲得。
モンスターの脅威、人間の陰謀、君主たちとの戦争など、物語が進むごとに世界観がスケールアップ。死や絶望も多く描かれ、軽いゲーム風ではなく、緊張感のある展開が面白いです。
「俺だけレベルアップな件」はどんな最終回だった?
物語の最終章では、主人公・水篠旬が「影の君主」として、“支配者”と“君主”の戦争(宇宙規模の戦い)に巻き込まれます。
地球が“君主たち”による襲撃で滅びかける未来を避けるため、旬は【時間の神(アスプルド)】の力を借り、過去へと一人だけ時間を巻き戻す。
この選択により、彼は誰も死なず、世界が平和なルートを自らの手で切り開くことになりました。
そしてタイムリープ後の世界では、ハンターやゲートの脅威も存在せず、人々は普通の生活を送っています。
主人公だけが“全ての記憶と力”を保持したまま存在しており、彼は「普通の人間としての人生」を生き始めるのです。
そしてラストシーンでは、ヒロインである向坂雫と再会し、2人の関係がほのかに描かれました。
旬は、死闘の果てに得た「平和な日常」の中で、静かに微笑む──というエンディングです。
「俺だけレベルアップな件」のリアルな評価
「世界を救った上で、犠牲者ゼロの“ハッピーエンド”に着地」「全てを背負った主人公が報われた、という感動的な構成」「重苦しい戦争の後、温かい日常描写が逆に刺さった」という高評価コメントがありました。
しかし、「展開があまりにも急で、タイムリープの説明がやや薄く感じらる。敵側(君主たち)との決着があっさり」「もっと活躍してほしかったキャラがいた」「急に終わった感じがする」という声も。
総合的には好評な作品ですが、賛否両論はどうしてもあるようです。
まとめ
今回は、「俺だけレベルアップな件」が打ち切りしたと言われる理由についてまとめました。
噂の理由と事実をまとめると、以下の通りです。
噂の理由まとめ
誤解の元 | 実際の事実 |
---|---|
終盤が急展開 → 打ち切り? | 原作どおりに完結している |
人気なのに終了 → 打ち切り? | 原作小説をなぞった自然な完結 |
作画者の死 → 打ち切り? | 完結後の話で関係なし |
改めて説明すると、「俺だけレベルアップな件」は打ち切りではなく、しっかりと完結しています。
賛否両論のある終わり方ですが、人気作品であり個人的にも大好きです。
気になる方は、ぜひ一度アニメ・漫画を見てみてください。